はじめに
成長期に身長が伸びるのは、脚の骨が伸びるからです。
しかし、成長期後成人になっても身長が伸びたり縮んだりします。これは脚の骨が伸び縮みする訳ではありません。
脊柱が曲がったり伸びたりするためです。
ピラティスは主に脊柱にアプローチする運動です。ピラティスによる身長の変化と脊柱についてを考察します。
結論
ピラティスによって身長は…
伸びます!
伸びたんです!僕含め3人が伸びたのでまず報告します。
僕の例
ピラティスを始めて僕は169.4㎝から170.2㎝に身長が伸びました。
8㎜…
たった8㎜…
もうお気付きでしょう。
この8㎜のおかげで身長が170㎝を超えたのです!
ごうさん(僕の本名)身長何センチあるんですか?
という問いに対し、以前は170㎝くらい…
と誤魔化していました。嘘ではないのですが、何となく発言しにくいのです。169㎝と言えば良いことなのですが、正直何かに悔しいのです。女子にあまり食べられないんだねと言われるくらい悔しいのです!
それが170㎝の大台に乗ったため、自信を持って身長を発言できるようになりました。
自慢話みたいになってきたので主観はこの程度にしておきます。
その他2名の例
新たにヨガ・ピラティス教室を開いて1年が過ぎました。そのうち2名の生徒さんの身長が1㎝以上伸びました。
年一回の健康診断があるとのことで、僕がピラティスをして身長が伸びたので、もしかしたら伸びているかもしれないですよと声かけをしたのです。正直冗談半分でした。そんなに簡単には伸びないと思っていたのです。
しかし、受講生の2名が身長が1㎝以上伸びたと報告してくれました。
これは間違いなくピラティス効果だと確信しました。この効果について考えを深めます。
ピラティスの基本
ピラティスはただポーズをとったり筋トレしたりするだけの運動ではありません。ピラティスは身体を調整し、身体の使い方を学んで自分の身体を快適に使うためにコントロールしていきます。
基本原則にエロンゲーション(軸の伸長)という概念があります。要は背骨を伸ばしながらピラティスの動きである一つ一つのムーブメントをしましょうという考えがあります。
この概念があるため、脊柱を引き伸ばし、身長を伸ばしたと考えられるのは当然です。
エロンゲーションについてはこちらの記事も是非ご参照下さい。
脊柱と曲がり方
脊柱とは
そもそも脊柱とは、一つ一つの背骨が柱状に繋がった状態を指します。魚の背骨や、ケンタッキーチキンの背骨を想像してみて下さい。一つ一つ簡単に分解できますよね。
ちなみに僕はケンタッキーフライドチキンで、背骨の部位が一番好きです。
人間の骨も同じで、背骨がたくさん連結しています。背骨の間には椎間板というやわらかいクッションが挟まり、周りに背骨同士を繋ぐ靭帯が付き、背骨を連結させています。
背骨と背骨はたくさんの関節を形成します。そのため、身体を曲げ伸ばししたり、捻じったりできます。
脊柱がスムーズに動くことで、人間も様々な動きに対応できますし、脊柱がしっかりと真上に柱状に伸びていれば伸長も高くなります。
猫背
猫背とは、猫の背中のように丸くなっている脊柱です。主に頭に近い背骨が丸くなりますが、実は同時に腰骨辺りも丸くなりやすいです。
デスクワークや読書等を長く続ける方は猫背になりやすいです。
反り腰
腰が過剰に沿っている状態で、女性に多く見られます。女性の骨盤は出産しやすいよう男性と違い元々筒状になっており、下方に開きやすいです。骨盤が開いたままだと背骨が前方に倒れやすく、反り腰になってしまいます。
ちなみに男性の骨盤は漏斗状です。
蛇背
前後から見て脊柱は真っすぐが正常ですが、へびのように左右に曲がっている脊柱を蛇背と言います。側彎症という生まれながらにして曲がっている病態もありますが、近頃は生活習慣が悪かったり、偏った姿勢を続けたりしても蛇背になることがあるようです。
ポイント脊柱
様々な脊柱の状態がありますが、伸長的には一番多い胸椎という胸の骨をしっかりと伸ばすことがポイントになります。胸椎は12個あり、肋骨(ろっこつ)や胸骨とも連結して胸郭を形成し、肺や心臓を守っています。この胸郭を真っすぐにすることが、一番歪みを軽減し伸長を高く保つことができます。
みぞおちに力を入れて下さい。仰向けになったとき、あばら骨の下を床に密着させるように腹筋に力を入れるのです。これが立ち姿勢でもできると、身体はとても強くなります。ヨガ的には、命門を広げるのと同じ意味です。セラピスト的には、胸椎後湾を意識すること。
習慣が大切
色々な脊柱の状態がありますが、人間誰しもクセがあります。少なからず捻れたり、曲がったりするものです。その歪みが悪化すると色々な脊柱の状態となります。さらに悪化すると脊柱周囲の神経やクッションである椎間板を圧迫したり、周囲の筋肉を傷めたりして腰痛を招く状態になってしまいます。
悪化しないよう自分の身体をコントロールすること、予防することがとても大切です。
要は、運動です。
運動習慣を保つことが大切です。
運動といっても様々で、脊柱に対しては、しっかり曲げ伸ばししたり、捻ったり、横に倒したり、普段からしっかり日常生活を通して関節運動がされていればそう簡単に歪みは悪化しません。
姿勢の変化が少ない職種の方は要注意です。要はデスクワークや運転等、座っている時間が長い方です。脊柱の動きが乏しくなるので、少し意識して体操等をして歪みが悪化しないよう注意する必要があります。
運動のポイント
日常気を付けていても歪みが悪化する場合があります。それだけ脊柱は歪みやすい部位なのです。
運動のポイントがあります。
- 頻度→思いたったら少しでも時間を作って体操
- 内容→伸びて曲げる
運動習慣がない方はまずはここから。
運転でも、デスクワークでも、4時間に1回は脊柱を動かしたいところです。10秒で良いです。
しっかり伸びをして、膝から曲げて屈伸運動。
この習慣がつけば脊柱は過度なストレス(重力や固定した姿勢による力み)から少し解放され、歪みの悪化を抑えることができるはずです!
人によって日時生活における身体の使い方が異なるため、必要な運動内容や頻度も異なります。身長や脊柱の歪み、姿勢が気になる方は、少しでも良いので運動を意識した生活をしたいですね!
おわりに
歪みの悪化は脊柱を曲げてしまい、結果的に伸長も縮んでしまいます。それだけならまだしも、整形疾患を患い痛みを伴うことがあります。自分に合う必要な運動習慣を心がけて、健康を保ちましょう。
ヨガやピラティスは年齢や性別問わずどなたでもできる運動です。身体を整えている女性が主に取り組んでいるイメージが強いですが、むしろ身体が硬い方こそ取り組むべき運動です。セルフコントロールが難しい方は是非挑戦して、身体に優しい運動を行いましょう。