ボディコントロールルーム

リハビリ、ダンス、ヨガ・ピラティスにおける身体の使い方を探求しています!

コロナ後遺症と呼吸方法

はじめに

コロナウイルスによる後遺症が出ることがあります。

強い倦怠感や息切れ、咳、痰、味覚・嗅覚障害、発熱、脱毛、記憶障害、集中力低下、抑うつ症状等様々なようです。

呼吸によって少しは改善・軽減できるかもしれません。

 

そんな呼吸方法の紹介です。

コロナ後遺症の原因

さまざまな仮説がありますがまだ多くが未解明です。有力なのはコロナ感染により免疫の仕組みが機能不全に陥って自分の身体を攻撃する自己免疫反応によるとするもので、後遺症患者のかなりの割合を占めているのではないかと推測されています。(グーグル調べ)

未解明なこともあり、わかりにくいですね。

 

コロナに関わらず、人間に細菌やウイルスが入ると血中の白血球などが働きばい菌をやっつけてくれます(免疫反応)。このやっつける力が不足したり長引いたりすると後遺症が残るということでしょう。

 

なので免疫を高めようと、話題に出ているのですね。

 

免疫の高め方は血流循環を良くしておくこと!

 

あとは規則正しい生活を送る、ストレスを減らす、腸内環境を整える等あります。

普通なことですが、ライフスタイルを整えるにはかなりの覚悟が必要ですね。

 

血流循環を良くするには、身体を温める、ストレッチや運動をする...物理的に多くの時間を割くことが難しいです。

 

そして肝心なのが、『呼吸する』です。

コロナ後遺症のほとんどが肺や脳への酸素不足と関連付けることができます。

酸素不足による肺の機能低下は痰を増大させ、咳や息切れも起きます。血中への酸素の取り込みも減少すると脳も酸欠状態になり、集中力低下や記憶力の低下も考えられます。そのような状態が続けば倦怠感も感じるでしょうし、抑うつ状態になることも推測できます。ストレスによる脱毛も起きるでしょう。

呼吸による酸素の吸収は身体にとってとても重要なのです。

 

そしてみなさん呼吸していますが、呼吸するにも筋肉が必要で筋力により呼吸力の程度が異なります

 

風邪や病気にほとんどなったことがないという人と会ったことはありませんか?

 

そういう方は大抵呼吸力が高く、免疫力も高いのです。

ばい菌が体内に侵入しても短い時間で殺菌するため、症状がほとんど出ずに治癒経過します。

筋肉は誰でも整えることができます。呼吸筋力を高めて免疫を高めましょう!

 

呼吸について

一般的な呼吸

腹式呼吸、胸式呼吸を聞いたことがある方は多いと思います。

腹式はお腹を膨らませ、肺の下方にまで空気を取り込む呼吸方法です。

胸式は胸を膨らませ、肺の上方や側方に空気を取り込む呼吸方法です。

全力疾走した後に肩を挙げて激しく呼吸する様子を見たことがあると思います。肩を挙げることで胸郭を広げやすくし、胸式の呼吸を促しているのです。

呼吸の様子は胸式と腹式が混在しており個人差があります。

肺は下方に大きく膨らむため、腹式で呼吸することで深く長い間隔の呼吸ができます。胸式ばかりだと浅く短い間隔の呼吸になります。

 

効率的な呼吸

肺を隅々まで使い、なるべく深く長い呼吸が望ましいです。胸式と腹式呼吸を最大限に行ない、胸郭と腹部を広げます。

 

そのために、呼吸筋と呼ばれる筋力を高めること、肺が膨らむために胸郭や腹部を柔らかくしておくことが必要です。

 

呼吸トレーニング方法

呼吸筋群の強化

まずはしっかり息を吐き切ることです。

呼吸が浅いと肺に空気が停滞してしまいます。肺の空気を全て入れ換えるために、まずは古い空気を出しきるようにします。

 

息を吐ききることで呼吸筋群が強化されます。アバラ骨が下がる(肋間筋)、お腹が凹む(腹横筋)感覚を意識することで更にトレーニング効果が上がります。

 

吐いた後はお腹を膨らませるようにしてしっかりと吸います。

呼吸に最重要な筋肉の横隔膜を強く柔らかくします。

 

胸郭のストレッチ

①胸郭の硬さの把握

胸郭は、息を吸った際にお腹側に大きく膨らみます。

お腹に大きく付いている筋肉が腹筋です。

アバラ骨に沿って付着し、骨盤まで広範囲に筋肉を形成しています。

この腹筋と横隔膜が硬くなっていると胸郭の膨らみを阻害し、呼吸の妨げになります。

高齢で長期的な入院をしたり、腰痛や姿勢の影響で腰を屈めていたりすると腹筋と横隔膜が硬くなることがあります。

 

②腹筋と横隔膜のストレッチ方法

アバラ骨に沿って腹筋の上部を押します。

力を抜いて弾力があれば腹筋は硬くありません。押すと硬くて痛い場合はストレッチが必要です。

適度に指圧してお腹を緩めましょう。

 

更に奥の方へ進めます。アバラ骨の下の方(内側)には横隔膜があり、少し指を押し込むような感覚で指圧しましょう。

③胸郭のストレッチ

胸郭は胸椎という12個の背骨と、そこから連結しているアバラ骨(肋骨[ろっこつ])が前方に回り込み、胸の中央にある胸骨にさらに連結して樽状に形成されます。

 

連結部とそれぞれの骨には靭帯と筋肉が付着しており、胸郭は強化されます。

 

下位肋骨の11.12番目は胸骨に届かず浮いています。

 

12番目の肋骨と骨盤との間(横っ腹)には通常指ニ本分の隙間が空いています。

 

指が入らないくらいこの隙間が硬かったり、骨盤にめり込むように被さっていたりする場合は胸郭が硬い状態です。

 

腹部の筋肉をストレッチ後、身体を反らすように動かして胸郭にゆとりを持たせましょう。

 

腕を上げるバンザイと、胸を張ることを同時にすると胸郭が開いてきます。

 

呼吸トレーニング

仰向けで両膝を立て、胸式と腹式呼吸を同時に行います。吸う時間、吐く時間を1:2にするようにします。5秒吸って10秒吐くくらいは楽にできると良いでしょう。

注意点と意識

・腰が息を吸う際に反らない

・肩の力を抜く

・お腹の動きを意識する

・ヘソから下っ腹にかけてしっかり締める

・吐いた際に胸を下げる

 

合掌体操の勧め

ヨガに、合掌体操という肺を浄化する体操があります。数分間の体操で胸を開きつつ、肩や股関節のストレッチ効果もあり、朝一に行うととても心地よいです。興味ある方はご参照下さい。

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おわりに

呼吸方法によって身体の調子は変わります。深呼吸をして自分を落ち着かせることも良い例です。酸素は身体にとって最高のご馳走です。自然の中の、良質な酸素を取り込んで人生の活力にしましょう!



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