はじめに
足が攣る(つる)ことは誰にでも起こります。
今回、ダンス後に毎回スネの辺りと足の裏が攣るとの相談を受けました。
運動後に攣るのは痛いですし回避できた方がどんな運動も継続しやすいですよね。
原因を考えてできる対策をしてみましょう!
攣るとは
筋肉が急に収縮し、引きつっている状態です。痛みがあり、うまく動かすことができません。
意図せずに収縮した筋肉は意識的に緩めることができず、筋肉の繊維を過剰に縮め続けるため痛いのです。
攣る原因
筋肉の状態が整っていないため、動きに過敏に反応して攣ります。
筋肉の整っていない状態を大きく2つ挙げます。
・激しい運動後など、筋肉の収縮を繰り返し負担が蓄積した疲労状態
・ストレッチ(伸長)不足により筋肉が硬くなり、意図した動きの伸張に対応できない状態
攣らないようにするには日常的に筋肉を整える必要があるのです。
対処方法
攣ったときの対処
攣った筋肉を持続的に伸ばし、無意識的な縮みをほぐします。
ふくらはぎの場合は足首を曲げます。座った状態で両手で手前に曲げても良いし、立って床に踵をついて壁に足の先端をはわせ、体重を前にかけると負荷を調整して曲げられます。
スネの場合は逆で、足首を伸ばすように動かします。座った状態で片方の足を前からかけるようにして両手で伸ばします。椅子の場合は足の甲を床に押すように力を入れてもできます。
疲労状態の対処
筋肉が疲れないようにする必要があります。筋肉を強く、柔らかくする。そして関節の動きを最大限に引き出すことです。
足の場合、足首と足の指両方の筋肉と関節を整える必要があります。片方だけでは負担が偏り改善しにくいです。
筋力を強くすること
最大の筋収縮に慣らすことが大切です。ここまでこの筋肉は収縮できるんだと脳と筋肉が連動することで筋力が強くなっていきます。
自力でできる最大限のところまで動かし、それを5回程度繰り返せば強くなってきます。
足首の場合、4通りの動きがあります。
・伸ばす
・曲げる
・小指側に曲げる
・親指側に曲げる
足の指は3通りです。
・伸ばす
・曲げる
・開く
力強くグーパー運動しましょう。
筋肉を使いすぎないこと
普段使う以上にその筋肉を使い過ぎると疲労します。まれにしか行わない作業やスポーツなどで筋肉痛になるのは筋肉を使い過ぎダメージを与えているためです。
筋肉の硬さの対処
誰もが知っているストレッチです。
しかしストレッチ方法もさまざまでやり方を間違えるとストレッチしているつもりが筋トレだったり、効果的ではなかったりします。
ポイントは伸びていることを感じることです。
伸ばしたい筋肉を意識し、足首を曲げたり伸ばしたりしてスネやふくらはぎの筋肉が伸びることを感じましょう。
関節を動かし数秒伸ばした状態を保持すると筋肉の伸びを感じ取れます。伸びを感じない場合は伸ばしが不足していたり、無意識に力が入っていたりすることがあります。
普段からあまり伸ばされていない筋肉は刺激不足で感覚が鈍くなり、伸びを感じにくいこともあります。
関節を動かして筋肉を伸ばした状態で、更にそのまま筋肉を指圧するとストレッチ効果が上がります。(ダイレクトストレッチ)
足首のストレッチと足の指のストレッチは分けて行います。
足首は先程の4通りの動きになります。それぞれイタ気持い程度に動かし伸びを感じましょう。
足の指は3通りでした。曲げ伸ばしをしっかりしたいところです。
そしてポイントは指の付け根の関節をしっかり動かすことです。反らしてからの方が動きを引き出しやすいです。指は5本同時よりも1本ずつの方がしっかりストレッチできます。
最後に足首と指を同時に動かしてストレッチします。2つの関節をまたぐ筋肉(二関節筋)を伸ばすことがねらいです。
足首を伸ばしたら指は曲げる方に動かし、スネ当たりと足の甲の伸びを感じます。
足首を曲げたら指を反らしふくらはぎと足の裏当たりの伸びを感じます。
その他の要因
姿勢不良により足部の負担が過剰になることがあります。
いつものごとく、腹筋です。コアの力が不足すると、太ももとふくらはぎの筋肉を使い過ぎる傾向になります。
下っ腹が突出し、太ももとふくらはぎが太くなった場合は確実に姿勢が乱れています。
姿勢修正し、根本的な改善をしないと足の筋肉だけを整えても、攣りやすい体質は解消されないでしょう。
お腹とお尻の筋肉を意識して動くだけでも、足の負担軽減を図ることができます。
お腹や股関節にある大きな強い筋肉をしっかり使いましょう。
おわりに
攣らない身体を造るにはその生活に合ったある程度の運動が必要です。
日常を送るだけなら適度な歩行が必要です。
ダンスやスポーツのようにパフォーマンスが求められる場合はそれができる筋力が更に必要になります。
安定したパフォーマンスを維持するためには週に2回はトレーニングをして筋力を保ちましょう。
その頻度が難しい場合は攣るのも仕方ないので、少しでも筋肉を整えてケガのないよう備えることが大切です。