ボディコントロールルーム

リハビリや生活、ダンス、ピラティスにおける身体の使い方を探求しています!

神経痛の対処とリハビリについて

 

神経痛とは神経由来の痛みです。寛解する痛み、しびれ、放散痛、違和感、重怠さ、不快感…症状は多岐に渡ります。

誰にでも出現する可能性があり、痛みに悩む方も多くいると思います。

 

今回は神経痛の対処とリハビリについてです。リハビリ職じゃない方は神経痛の対処までとんで見ていただければと思います。

 

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【神経痛の評価】

問診項目

いつからか、寛解があるか、どのような痛みか、しびれがあるか

→神経痛は経過が長く、しびれや寛解があり耐え難い痛みを訴えることが多い。痛みの質から炎症の程度を把握する。

 

視診・触診

関節の姿位、筋緊張、可動域、圧痛の有無

→圧痛があり全身的に良姿位(軽度屈曲位)を安静で保てず、緊張も高め、可動域制限があることもある。緊張の程度と筋短縮を把握する。

 

神経誘発テスト

様々な検査があるが、筋収縮や伸長などで神経を伸長したり刺激したりして症状が強まるかを診る。症状部位の痛みが神経痛なのか断定するために、神経誘発テストで確認する。

 

痛みの把握

実際には筋肉由来の痛みも混在していることが多い。筋肉を弛緩させて筋痛が減弱するか、筋肉を収縮させて神経痛が増強するか、痛みの種類と程度を把握してリハビリに活かす。

 

 

【神経痛の出やすい部位】

座骨神経、橈骨神経次いで大腿神経が多いでしょう。

 

 

【神経痛の原因】

神経周囲の筋肉が過度に収縮し、その神経に伸長や圧迫などの大きなストレスが長時間加わるため、神経が傷つき炎症して神経痛が出現します。

 

 

【神経痛の治療】

安静にて神経の炎症が治るのを待ちます。1週間〜2週間は必要でしょう。仕事が原因の場合安静を保てず長期に渡ることもあります。

 

 

【神経痛の対処】

神経痛の原因を探り、なるべく神経とその周囲筋群を休ませます。

原因が一時的な過度の運動や動作なら、とりあえずその動作を止めれば安静になります。しかしきっかけがその動作なだけであり、日常的にも過度な身体の使い方をしていると症状が出やすいです。

思い当たることがあればなるべく過剰な力の入れ方を抑えて、こまめに休むようにしましょう。ゆっくり動いて筋肉への負担軽減も図ります。

 

仕事が原因だとなかなか身体を休ませることが難しいです。日々の疲労が神経痛を招いているため、根本的な改善には疲労させない身体作りが必要になります。

人により手、腕、肘、腰、脚と症状部位が違いますが、疲労させない身体作りは共通しています。

体幹を安定させ、症状部位の負担軽減を図ることです。

特定の部位だけに力を入れるのではなく、体幹から圧を伝えます。体幹を強くするのです。

そして症状部位のある筋肉はストレッチし、過剰に使いっぱなしにしないことです。リセットして少しでも安静時間を保ちましょう。

手の場合なら使い方を工夫するだけで負担軽減を図れる場合もあります。

 

 

【トレーニング】

①帰宅後の体幹強化、プランクで腹式呼吸5回!

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仕事中はなかなかトレーニングする時間が取れないと思います。忙しい方も多いので、まずは一つ自宅で簡単にトレーニング、プランクです。

床に肘から腕全体をつくようにつき、脚腰を伸ばして上体を支えます。真っすぐな姿勢を意識して保ち、腹式呼吸を5回します。

トレーニングは意識することで効果が高まります。

 

※プランクの意識と注意点

  • 腰を反らさない。なるべく身体が一直線をイメージします。
  • しっかり腹式呼吸をする。吸ったときにお腹を床方向に膨らませ、吐いたときにお腹を凹ます。吸ったときに腰が反れやすいので注意。
  • 肘から腕全体で身体を押し続けるイメージをする。肩はなるべく挙がらないよう注意。

 

まずはプランクを定着させ、体幹強化を図りましょう。最初きつい方は回数を減らしたり、休みを入れたりして調整しましょう。

 

②仕事中にも手のストレッチ

  1. 症状がある方の肘を伸ばし手の平を上に向ける
  2. もう一方の手でつかむ
  3. 上に手首を折るようにストレッチ2〜5秒

仕事の合間や手を使った後に、こまめにストレッチ。数秒でも頻回にストレッチすることで休ませながら筋肉も疲れにくくなる。

 

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③仕事の合間に腰ストレッチ

伸びをして、身体を左右に捻ります。5秒あればできます。もっとゆとりがあれば捻る回数を増やしてお腹の捻りを感じましょう。

腰が反れないよう注意します。

 

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【神経痛のリハビリ】

対処療法だけにならないよう意識します。しびれが一時的に寛解する摩るようなマッサージや物理療法です。これからをすれば一時的に利用者の満足を得られるかもしれませんが、根本解決になりません。関係作りやどうしても希望が強い場合以外は依存しやすいので避けるべきです。物理療法で改善の見込みがある場合は別ですが。

後日には症状が出現し対処療法のエンドレスになります。これで収益を上げている病院もあるように感じますが、セラピストならしっかり筋肉と関節にアプローチし身体の改善を目指しましょう。

 

リハビリでは神経痛のコントロールを図るため安静と機能訓練、環境調整を効率的に実施していきます。神経の安静と同時に原因筋群の伸長を促すことがポイントになります。

安静だけでは筋肉が硬くなり、少しの動きで伸長され神経痛や筋痛を誘発しやすくなります。

神経のストレスにならないよう筋肉へのアプローチも求められます。

 

安静

何もしなければ安静ですが、神経痛がある場合神経の安静をしっかり図れていないことがあります。

無意識に原因筋群が過緊張になり、完全な脱力ができないのです。

脱力して筋肉が弛緩することで神経への圧迫がなくなり安静状態になります。

まずは意識させて脱力と筋の弛緩を獲得すること、そしてその状態をなるべく自分でも取り入れることが必要です。

 

 

ストレッチ

過緊張な原因筋群が脱力できたら、その状態を維持しながらゆっくり伸長します。

急な伸長による防御収縮を出すと痛みが増強するのでとても注意が必要です。

ダイレクトストレッチも軽めにしましょう。強くすると神経を圧迫して痛みが強まることがあります。

原因筋群は短縮傾向にあることが多く、セルフストレッチも重要になります。脱力の緊張コントロールが図れたら、簡単に伸長できる方法を提示して自主トレ獲得に向けて練習しましょう。

 

 

筋力トレーニングと使い方

原因筋群と拮抗する筋群両方のトレーニングが必要です。

原因筋群は急な収縮を学習しており、神経も急に伸長され神経痛が出現しやすくなっています。ゆっくりと原因筋群を使えるコントロールが必要です。

 また、原因筋群と拮抗する筋力をトレーニングし原因筋群の負担軽減を図ります。日常動作で過度に使われているため神経痛が発生するため、拮抗する筋肉を使うように動作修正を図ります。

 

座骨神経痛の場合は腰背部の筋群が過緊張になっています。腹横筋の収縮を促し、腰椎の屈曲や骨盤後傾を引き出し基本動作できるよう練習が必要です。息を吐きながら動けるようトレーニングします。

寝返りや骨盤回旋で運動痛が増強する場合はしっかり脱力を図れていないためです。少しの運動幅で良いので痛みの出ない動き方を獲得する必要があります。

 

橈骨神経痛の場合は手の伸筋群が過緊張になっています。上肢全体の屈筋群をなるべく使うような動作指導が求められます。

具体的には上から物をつかまず、下から支える。肩は挙げずに前腕を固定できるようにする等です。前鋸筋を賦活し肩甲骨がしっかり使えることが求められます。

仕事柄や手のクセが原因なため、安静を図れるコントロール方法の理解と獲得が求められます。

 

 

環境調整

原因筋群の過緊張がどのような場面や動作で出現するか、生活全体を通して把握していくことが必要です。痛みが出る場面以外にも、日中の姿勢や些細な動作でも過緊張であったり、逆に伸長され続けていたり、環境面も評価しながらリハビリします。

ベッドの高さやマットレスの硬さ、座る椅子の大きさ等、日常で使用する物が適合しているか。

手を休められるクッションやキーボード前に置く肘を乗せる台など、安静を図れる物品の使用を検討するのも良いでしょう。

本人が理解して納得できる物を導入することで意識を高めることができます。

 

 

【おわりに】

神経痛の程度は個人差がありますが、放っておくと重症化し寝たきりになることもあります。痛みを慢性化しないよう対処療法ではなく、根本的な改善を図ることが重要です。

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