股関節の重要性と軽めのストレッチはこちらを参照して下さい。
https://www.bodycontrol55.com/entry/2020/05/14/股関節と健康
《評価》
歩行で股関節を使えているか観察します。
・前傾姿勢
・骨盤の動揺が大きい
・股関節の動きが乏しい
3点がポイントになります。痛みが腰や下肢にある場合要チェックです。
疾患がある場合しっかり股関節屈曲を引き出せないことが多々あります。屈曲90°すぐに行かない、ガチガチな場合を想定してストレッチ手順を記します。
★ストレッチの手順ターゲット筋
外旋筋群→内転筋群→四頭筋→ハムスト→股関節後面の筋群
①脚を伸ばしたまま内旋。外旋筋群をダイレクトストレッチし続け、少しずつ股関節他動屈曲。
②膝を立てた状態から、外転・外旋。
③軽度の徒手抵抗でレッグプレス。
④軽度の徒手抵抗で逆SLR。
⑤股関節最大他動屈曲と外旋筋群ダイレクトストレッチ。
各項目でしっかりストレッチして脱力できる状態まで訓練しましょう。
★筋トレ
殿筋の賦活と強化→体幹屈筋群と股関節伸筋群の協調→荷重下で!
①ブリッジ
少し上げる程度。背筋群の収縮を促さないよう注意。臀部の意識促し。
その他側臥位や腹臥位でも筋トレ可。
②体幹屈筋群の協調運動が乏しいこと多々あり!!でっちりなパターン。立位で腰痛増強する場合はここがとても大事です!
ブリッジでは呼気で挙上、腹部の収縮と臀部挙上保持訓練。
立位で体幹軽度屈曲(上部でも下部でもOK)し、股関節伸展。ただ体幹前傾して股関節屈曲位から開始しないよう注意。
③肩幅程度にスタンス取り、左右に荷重訓練。体幹と股関節の協調運動ができていること(腹部の収縮が抜けやすい)、足底へ荷重を促せること(腰部に筋収縮力が逃げないように)がポイント!
筋トレと協調運動や荷重がしっかりできているか判断するのに、自分の観察眼がとても重要です。代償動作が出ないよう筋トレを促し、全体的に関節の動きを把握するようにしましょう!
再度歩行チェック!!
ゆっくりと歩行し、支持脚の股関節伸展運動が正しく出ているか再評価。
一回の訓練で成果が不十分でも、どの運動までできた、痛みはなくなった、この学習はできた、ここがストレッチできてきたと等、自分で訓練内容を把握しフィードバックして実感してもらうことが大切です。そうすることで次回の課題や目標が明確になってきます。
文字では簡単に理解できますが、臨床ではなかなか実戦できていない方が多いです。しかし考えながらリハビリを進めるクセをつけることで絶対にスキルアップできます。
療法士として、最善を尽くしていきましょう!
機能訓練の詳細はこちら。
https://www.bodycontrol55.com/entry/2020/05/03/221508
https://www.bodycontrol55.com/entry/2020/05/05/092338